ノウハウ共有したい一般音ゲーマーの独り言

音ゲー一般人がノウハウ共有を試みるブログです

忘備録

要点:いきなりスコアを狙わない。最初はクリアラーから始める。

 

同じ緑数字でも、目線を上げるとSLOWに、目線を下げるとFASTに寄るという直感に反する現象が起きる。

多分これは上げた時と下げた時で譜面認識の仕方、というか認識に関する各種パラメータが変動している事に起因する。

 

目線を下げた時

・ノーツ消失地点(判定ライン)が下から蓋をするように視界に映るノーツ量を減らす。

・判定ラインが近いので極めて目押しに近い形になる。遅らせをほとんど意識せずモグラ叩きに近くなるのでFASTに寄る。

☆視界に入る情報量が減り目押し度が上がる事で精度が非常に取り易くなる。

★ノーツに対して後手に周りモグラ叩き(見えているものに食らい付いているだけの状態)に陥り易く、適切な力の入れ方等にも悪影響を及ぼし高難度になるほど押せなくなり、メリットであるはずの精度を発揮できなくなる。

 

目線を上げた時

・視界に多めに情報量が入る為、無意識的に押し遅れし辛い認識単位をキープしようとする為遅らせが発生しSLOWに寄る。※ブロック認識のように聞こえるが厳密にはブロックを更に下から順に処理している形になるので横認識。

・目線の中点が判定ラインから離れる為目押しからは遠くなる。(この状態でも「おおまかな目押し」は意識できる)

☆譜面に対して先手に回れるのである程度余裕が生まれ健全な打鍵を意識し易い。ノーツを拾いやすくなり俗に言うクリア力が上がる。

★目押しから遠ざかる為精度は落ちる。加えて発狂BMSの超高難度譜面やACでも極めて縦に情報が詰まった譜面など、必要以上にノーツが視界に入る状態になった時、そこから視界のコントロールや意識で情報量を調整する術を持たない場合情報がパンクし正常に認識出来なくなる。クリア寄りのハズが、特定の譜面傾向においてクリア力が犠牲になる。

 

上げた時と下げた時のそれぞれメリットだけを享受出来るようにすり合わせる事ができれば、スコア狙いにおいては高難度でもスコアが出せるようになり、クリア狙いにおいては過不足無いノーツ量をキープする事で譜面をよりハッキリ認識できる→拾える範囲が増える、という最高の状態に入れる。

 

ポイント

1.譜面に対し後手に回らず先手を打てる状況を作る

2.目線を下げた時の「下からノーツ量に蓋をする感覚」と「なんとなく意図的にピカグレが取れるようになる感覚」を理解する

3.それらを徐々にすり合わせる(個人的にはクリアをベースとした方が無難)

 

1 所謂クリアラー意識

「レーンカバーのすぐ下スレスレだけを見る」のではなく、ノーツをしっかり見る事、ノーツの流れに抗うように目線を固定する事を意識する

2 所謂スコアラー意識

目線を下げたら単発の精度は取り易くなる。なると言ったらなる。とりあえずこの状態を自覚できる事が重要

目線を下げてノーツ量が減る感覚が何となく分かれば低速の認識にも活きる

 

3 目線を上げてクリアに寄った状態では必ず認識エリアに無駄がある。その無駄を削ぐように慎重に目線の中心を下げて行き、SLOWに寄る状態をキープしたまま精度が取り易い感覚も呼び起こす

判定文字付近から上に引っ張るように、あるいは見上げるような感じでやると多分上手く行き易い

 

ハードS+攻略指南 GuNGNiR†LEGGENDARIA

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どうやら2027年になったらしい。

新曲で終わると思われていたアリーナの報酬として突如解禁されTwitterトレンドにもなったGuNGNiR(SPL)についてちょっとだけ喋ります。

 

Q.で、こいつむずいの?

A.ハード・EXH共に☆12最難関クラスです。

 

ざっくり言うと、最難所ではConfiserieや煉獄のエルフェリアのような「階段っぽい配置の二重乱打+皿」がbpm222で降ってきます。え?

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問題のシーン

 

これbpm222っすよ。

 

密度が上がると細かいトリル(軸配置)が増える。

細かいトリルが増えるとどうなる?

知らんのか?そのbpmのトリルが押せなきゃ押せない譜面になる。

 

密度が薄く軸配置の少ないディレイのような譜面は早入りを駆使してぐちゃっと押す事でとりあえずミスを出さないだけなら割と簡単にできたりします。

しかし縦配置が増えて来るとそのbpmにどれだけ対応できるかがより明確に反映される、俗に言う誤魔化しが効かない譜面になり難易度が跳ね上がります。

 

しかしこれを読んでいる貴方の周りにはあっさりとハードやEXHを点けてしまう人が居るかも知れません。

GuNGNiR(SPL)はVerflucht(SPL)の高速互換とも言える、上から見れば簡単で下から見れば難しい、押せる人は押せるし押せない人は押せないタイプの譜面です。

ACのクリア狙いにおいては必要とされていなくとも、スコア狙いや発狂BMSなどでbpm222をちゃんと押せるように鍛えていた人にとってはただの物量譜面です。Verflucht(SPL)と同じく、物量耐性が足りてるかどうかで個人差が出るタイプの譜面と言えます。

 

どうすれば押せるようになるの?

 

物量耐性と高速運指鍛える、ただこれに尽きると思います。

TwitterのTLに流れて来るリザルトと掲載者の実力から、ハードを狙う段階でもConfiserie、煉獄のエルフェリア、Chrono Diver -PENDULUMs-、Elemental Creation、Everlasting Messageのような下位互換とも言える譜面群はEXHができる、最低でもワンチャン見えるくらいの地力が必要かと思われます。

Mare Nectarisの記事に書いたように、高速譜面を日課にしてbpm222と友達になってください。もちろんMare Nectarisも相互練習曲になります。

そして何よりGuNGNiR†自体がめちゃくちゃ練習になります。やり込むだけビートマニアが上手くなる譜面。高速譜面で指を慣らしたら積極的にボコられましょう。

 

GuNGNiR†についてのお話は以上となります。地力譜面過ぎて喋る事がない!!

音ゲーの上達において楽しむ事は本当に必要な事なのか

元々ただの愚痴記事として書いていたのですが、今日の音ゲーがまぁまぁ良くて機嫌が治ったので(は?)ちょっと趣向を変えました。

 

「楽しむ事は上手くなる為に必要な事なのか?」

 

いきなりですが本題です。

「上手くなる為に必要なのは楽しむ事!」みたいな言説、ありますよね。私はぶっちゃけあまり好きじゃありません。上手くなってるから楽しいんじゃねぇかと。順序が逆なんじゃねぇかと。私は「楽しめた方が得ではあるけど必要ではない」と思ってます。

楽しめる事の何よりのメリットは精神状態が良くなる事です。実生活のQOLにも大きく響くのでとりあえず楽しめた方が得なのは間違いありません。だってゲームだし。(ここ最重要)

「上達」という観点からも明らかなメリットがあります。「誰に言われなくても自分から進んで試行回数を積み、上達に必要な事を常に考えプレーするようになる」事です。プレー回数は意識的に改善できる所ではありますが、「(思うように上手くいかないので)あまり楽しくないけど仕方なくやる」と「楽しくて仕方ないので制止されてもやろうとする」では練習量に差が付き易いのは確かですし、後述するコツの会得に対する積極性や謙虚さが致命的な差を生む事もあると思います。

 

「上達において真に必要な事」

 

一つは「コツを掴む」事、もう一つは「フィジカル的な問題を解決する事」です。基本的に前者で詰まる人の方が圧倒的に多いと思いますが、時として後者を解決しなければどうにもならない状況もあり得ます。

「コツ」は、認識面からデバイスの操作の一挙手一投足に至るまで「上達する為に会得しなければならない感覚の総称」です。元も子もない話ですが、音ゲーが上手くなるか否かは殆どコツを掴めるかどうかにかかっています。

そしてそのコツを掴む方法は……第一に、とにかくやるしかないです。特に深く考えなくてもやってるだけで上手くなれた時期ってありますよね。高度になるほどそう上手くは行かなくなって来るものですが、最も重要なのはとにかく試行回数を積む事です。どれだけ試行回数を積んでも上手くなれないのはまた別の話。

もう一つの方法は人にコツを聞く事、そして自分でどこまでも深く、細かく考える事です。

歴史あるプロスポーツなどに比べれば圧倒的に層は薄いですが、インターネットの海を探せば音ゲーの「コツ」を人に伝わるよう具体的に文字に起こそうという試みが幾つか見つかるはずです。それを加味しつつ出来ない事が出来るようになる為にはどうすれば良いのか考えイメージし試行回数を積み、そのフィードバックを元にまた考えてみる、それの繰り返しです。

同じオプション設定で同じ練習メニューを同じ量こなしても、ここでコツが分かると分からないの差が生まれれば上達速度の差に直結します。

 

「フィジカル的な問題」とは「連打やトリルが間に合うかどうか」「曲が終わるまで体力が続くかどうか」に加え、「オブジェクトを体の動きに変換する速さ、それを並列的に処理する力」を指します。

音ゲーが上手い人は音ゲーが上手いの記事でも書きましたが、この「人間性能」とも言うべきステータスはどの音ゲーでも共通です。必ずしもそうとは限りませんが、何か一つの音ゲーを極めている人はここがめちゃくちゃ強いので、他の音ゲーでも成長速度が滅茶苦茶なのは自然な事と言えます。そういう人を同じ種類の生き物だと思っちゃいけません。

そして、高速が押せるか、体力がもつかと言った問題には当然筋肉の強さやスタミナも関係しますが、かの「脱力」に代表されるようにそこにも「コツ」が大きく関与します。

停滞している時に最も必要とされているのは、試行回数が足りているかどうかを疑いつつも自分に今必要な「コツ」とは何なのか常に考えてプレーする事です。

 

音ゲーを楽しめない我々はどうすれば良いのか」

 

冒頭の文章をちょっと読んだだけで「え……ゲームって楽しいからやるものでしょ?何を言ってるの?」と思った人も居る事でしょう。

でも事実として「大して面白くもないしむしろ辛いくらいだけど、やらなきゃ下手になるからやるしかない」みたいな状況でどうにかこうにか継続だけは出来ている人は一定数存在しますし、私もその一人です。もう既に音ゲーに脳を灼かれているので、上達を諦める事ができないので前回どんなに辛い思いをしてとしてもまたやらざるを得ないんです。

一体どうしてそんな事になるのか。最大の要因は停滞です。

停滞、つまりやってもやっても上手くなる兆しが無い(と自分自身が思ってしまう)事は、娯楽から楽しみを奪い去ります。 

不当に高い自己評価との乖離とかそういう話じゃないんですよ。どんな事だって、必死にやってる事が何も実を結ばず徒労に終わったら辛いしムカつくでしょ?

上達する楽しみに脳を灼かれた人間にとって、やってもやっても上手くなれない状況は賽の河原と何も変わりません。端的に言って地獄です。

 

ここまで述べて来た通り、楽しいと思える人とそうでない人に差がつき易いのは紛れもない事実です。しかし、差異の正体さえ掴めてしまえばそれを意識的に埋める事も可能なはずです。

 

方法1:感情を失い習慣にしてしまう

「やろうと思えなくなっても続ける事が才能」とか、「モチベーションがどうこうより習慣化してしまうのが大事」と言った言説は本当にその通りだと思います。

音ゲーを「楽しくて、やりたくて、モチベが高いからやるもの」から「二足歩行や呼吸や排泄や睡眠と同じ、やって当たり前の習慣」に変えてしまうのです。

やらない間は新たにコツを得る事もできないし、ほんの少しずつ、しかし確実にフィジカルが鈍り続けていきます。気持ちに関わらずとりあえず試行回数だけは死んでも確保します。「やらない」という選択肢はありません。

 

方法2:常に考え続ける

前述の通り音ゲーはコツが全てを左右する無慈悲なゲームです。

コツを得る直勘まで含めて才能と言われたらそれまでですが(でも実際私もそう思う)、どんなにやっても上手くなれないのは才能が無いからとは限りません。

方法1で試行回数を確保したら、次は自分に足りない事を深く細かく考えていくフェーズに入ります。感情は失っても脳死だけは絶対にダメです。無益な練習に使った時間は平気で人を裏切ります。

 

方法3:自分の意識を変え、ストレスを減らし楽しい嬉しいと思える事を増やす

 

元々愚痴記事としてこの記事を書いていた時は物凄く荒んでいました。

数年前6200くらいまでやって以来手付かずだったギタフリに最近復帰しています。

自称運指オルタ下手マンもドン引きするくらい運指オルタがヘタクソで、2枚の運指ですら速いと安定して繋がる事はありません。

虹ネ先生の具体的なアドバイスもありほんの少しずつ改善はしているものの、コンボを切る度滅茶苦茶に腹が立ち舌打ちが出そうな程でした。

しかし打って変わって今日の感触はかなり良く、成果らしい成果も出たおかげで今は気分が割と上向きです。音ゲーマーって本当にチョロい……。

何故そうなったかを考えると、まずコンボを切るのは地力が足りないからだと意識を改めた事が挙げられます。

スキル対象に入らないような難易度でもしっかり基礎から苦手な要素が詰まった譜面を触り、コンボを切っても自分が至らないからだと割り切り、結果として良いリザルトは出なくても運指オルタが繋がる度に喜ぶようにしました。

「高達成率を叩き出し、対象を更新してスキルが伸びる」事に囚われず、安定してできる事を増やす事に注力し、その為に必要な事を考えて基礎的なレベルからちゃんとやる、これを徹底するだけで幾分マシになったように思えます。まぁ、次ゲーセン行った時はそんな事忘れて結果不機嫌になってるかも知れないけど。

ビートマニアに置き換えれば、新規ランプを更新する事だけに囚われずbp1つやスコア1点の更新を喜び、安定して出来る事を増やし、出来ない事を出来るようにするにはどうすればいいかを考えイメージする、という事になるでしょうか。

 

そして最後に、記事の趣旨を否定するような話ですが……何よりも原初的で「そんなの当たり前じゃないの?」と思う人が大勢居そうなメソッドがあります。それは音ゲーそのものを楽しいと思えるようになる事」です。

結論として、習慣化してしまえば、常に考える事を忘れなければ、楽しいかどうかに上達を左右される事は減るはずですし楽しめなくても上手くはなれるはずだと信じています。

でも、やってるだけで楽しいってアドの極みなので、結局楽しいのが一番なのは間違いないと思います。短い人生を辛いだけの事に費やしても仕方ないので。これゲームですし。

何を試しても辛い時には一度離れてみるのも良いと思います。それが出来ない人向けの記事では?

 

他人と競う場合は別ですが、才能ってヤツは結果論でしか語る事は出来ません。「自分はここで終わり」と決めるのは自分です。

 

 

 

 

縦認識と横認識について 多分序章

※この記事は2020年9月15日現在の知見を元に書かれています。

 

ざっくり結論:ノーツ認識をする時、次に処理するノーツだけに集中できている状態がベストだが、それが難しい時の為の方法も学ぶ必要がある。

 

オブジェクトが落下(または上昇)していくタイプの音ゲーでは譜面を認識する方法を「横認識」「縦認識」「ブロック認識」などの言葉を使い、一般に

  • 横認識:譜面を同時押し単位で区切り、一打一打意識する。
  • 縦認識:トリル+バス、階段+αなど、縦に長く見た時一定の形に見える配置を認識に使う。
  • ブロック認識:上記二つの中間のようなもので、数手分のノーツを塊・画像として処理する。縦に伸ばした横認識がイメージとしては近いかも。

というように説明される事があります。

ところで、以下の画像をご覧下さい。

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同時押しの集合体として見るか、階段やトリル+αとして見るかに関わらず、ほとんどの人はこの画像を見ただけでおおよそどのように指を動かせば良いのか瞬時に判断できてしまうはずです。しかしそれは何故でしょう?

オブジェクトが落下して来るという性質上、このタイプの音ゲーには「下のノーツから順番に処理して行く」という絶対的なルールが存在します。

例えば縦認識なら、階段状の形に「下から順番に押す」というルールが加わる事で押し方がイメージされ指に伝わります。

横認識であれば更に簡潔で、見えた順番にボタンを叩く、それだけです。この簡略化による情報の圧縮こそが横認識の最大のメリットでもあります。

 

少し話が逸れますが、音ゲーにおいてハイスピードを使いわざわざ落下速度を上げるのは何故でしょう?

落下速度が上がっても叩く速さ(リズム)は当然一定なので、ノーツとノーツの縦幅が広くなります。そうすると譜面が見易くなった気がしますよね。

同様のアプローチとしてレーンカバー(SUDDEN+)があります。これをONにすると上からカバーが生えて来てノーツが表示されるレーンを隠します。このオプションが無い頃は筐体の画面にタオルをぶら下げて代用していた人もいます。

HS上げと同じく「なんでそんな事するの」の筆頭ですが、これにはノーツが表示されるエリアそのものを減らしてしまう事で、HSを上げた時と同様の恩恵をノーツの縦幅が狭いまま(HSを上げずに)享受できる効果があります。

HSを上げるにせよレーンカバーで隠すにせよ、何故こんな事でノーツが見易く感じるのかと言うと、視界に入るノーツの情報量が減る事で次に叩くノーツに集中し易くなる為です。

 

ここで話を横認識と縦認識に戻します。

縦認識とブロック認識(あえて一括りにします)は縦に長い範囲を認識に使う為ノーツに対して押し遅れ辛いというメリットがありますが、bpmが上がり譜面が縦に詰まったり、物量中の同時押しが増え情報量が濃くなると何処から手を付けていいのか分からなくなり自分が今何処を見ているのか分からなくなるなどの症状が出たりします。

形としてノーツを処理する過程で認識のプロセス中に余計な思考が混ざり易く癖が付き易いという弱点も抱えています。

広い範囲を見る為に目押しの意識が非常にし辛く単発を意図的に光らせる事が難しかったりします。これは上記の「何処を叩いているのか分からない」にも繋がる事です。

 

横認識はノーツを見る範囲(物理的な距離ではなく、一度に集中する手数を少なくする、というイメージ)を出来るだけ狭くし(しかし物量譜面やディレイ譜面などそれが難しい場合もあり、そこに下からルールを適用する事で)、ノーツ認識を「何も考えず、降って来た通りに叩く」所まで簡略化・最適化する所に本質が有ります。譜面認識に作用するのは画像(同時押しの形)に対応する打鍵パターンとその連続により生み出される指の流れだけで、軸やトリルや階段など形は意識しません。

メリットとして、まず物量譜面を捌き易くなる事が挙げられます。真逆のイメージって人も多いとは思いますが、後述します。

重発狂と呼ばれるまで極まった物量譜面は横に広い分情報量が極めて濃く、それを縦に長く見てしまうと情報が混雑し何処から叩けば良いのか分からなくなります。

この問題はbpmが上がるほどより深刻になり、BMS発狂皆伝におけるLove & Justice[GOD]に高い壁を感じる人が多いのもこの理由です。ランプ状況とか関係無く、普段から使っている認識法で大きく差が付く事もあります。ラブジャスに苦労した様子の無い同レベル(だと思ってた)人とか居るでしょ?そういう事。

加えて、横認識は目押しの性質が強くなるので「意図的に光らせる」感覚を掴み易く、意識し始めるとスコアが爆発的に伸びます。

 

さて、一見良い事だらけの横認識ですが唯一にして最大のデメリットがあります。

それは認識に際する負荷が爆発的に上昇する、即ち要求される認識力(同時押しパターンへの対応の練度、処理スピード)と反射神経がバカみたいに高くなるという点です。

横認識とはすなわち無意識レベルにまで落とし込んだ体の反応を簡略化と最適化を駆使して超効率でブン回す事なので思考の入る余地などほとんど無く(故に癖とも縁が薄かったりする)広義の自動化ではあるのですが、脳死的な意味での自動化はほとんど使わないので物凄い集中力を使います。

そして「譜面の難易度×HSの速さが自分の認識力を超えてしまう」状態に陥り易いです。この状態になってしまうとリズムキープなんてとても意識できず、目押しの精度の優位が全て無駄になるレベルでスコアに支障が出ます。当然そんな状態で密度の高い譜面を潤滑に処理とか無理なので、高難度が押せなくなるリスクを抱えています。

 

さっきの話と矛盾してんじゃねーか!!と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。

横認識と縦認識はどちらか一方の零百ではなく、「認識している範囲(手数)がどれだけ狭い(少ない)か、どれだけ次に叩く手に集中できているか」で、どちらにどれだけ寄っているかはグラデーションなのです。

そして如何に横認識と言えども、超高難度譜面を完璧に横に区切って見切るのは難しく(どれだけHS上げても超発狂はある程度詰まってる)、横認識をしている最中で縦認識的なメソッド(下からルールの適用)を使って認識せざるを得ない事もあります。

次の手順だけに集中できている状態の重要性を理解しつつ、密度が濃くなったり情報が複雑になった時それに押し負けず崩壊を防ぐ為に認識範囲を縦に伸ばす(+下からルールの適用でその状態での認識を潤滑に行う)意識も持つ、というのが理想と言う事になります。

 

ほとんど主観の持論なのですが、HSが速くて超上手い人は大抵HSが低い状態でもプレーできるし低速も上手いです。どんなに低速が苦手でも穴冥ハード程度ではまぁ落ちないレベルではあるはずです。

「HS上げの恩恵を理解した上でそうしている」と「HSが高い状態でなくてはプレーできない」ではまるで違います。後者はHSを上げる事で「見た通りに叩くだけの状態を作っている」ので、ノーツがある程度詰まった状態での下からルールの適用、つまり認識に使う領域を自分で選ぶ技術が未熟である事が多いです。

 

横認識型で停滞を感じている人はまずこの「(余計に)見えている範囲の中から認識に使う部分を選択する」「形や画像に下からルールを適用する事で認識する」感覚、すなわち縦認識の感覚を、逆に縦認識型で停滞を感じている人は「次に叩くノーツだけに集中する」感覚を掴む事が認識に何らかの変革を齎す可能性があると思います。

具体的なソリューションがほとんど書けず申し訳ないのですが、これについても後々練習法や意識すべき事について何か記事を書きたいと思っています。

HSを上げるとFASTが増える理由

ノーツを認識する時、判定ラインよりも高い位置で目線を固定して「この辺にノーツが来たら叩く」という意識を持っている人は多いのではないでしょうか。これは俗に目押しと呼ばれるものです。

しかし判定ラインより上にノーツがある時に叩いてしまったら当然光らないので完璧な目押しではありません。実質的には見てから少し遅らせて叩いている事になりますが、目線位置/ノーツの落下速度/自分の反射神経/判定調整の位置 の関係が完全にマッチしていて、感覚的には「ここにノーツが来たら叩くだけで光る」状態(俗にこれを判定の芯を掴んでいる、とか言ったりします)だと本人からすれば遅らせて叩いているつもりはない事もあります。

 

HSを上げるとノーツの落下が速くなり、おおよそ見ている位置にノーツが到達する時間も速くなり、それに合わせて追いつくように押そうという意識が生まれてしまいます。前述の通り判定ラインに届く前に叩いたら光らないのでFASTが出ます。これがHS上げたのにFASTが増える理由です。

 

解決策は2つあります。と言うより根本的な判定の芯の掴み方みたいな感じです。

1つ目は目押しの感覚をリセットし判定の芯を掴み直す事です。

地点Aにオブジェクトが到達した瞬間にボタンを押したい時、見ている位置が地点Aに近い程タイミングを取り易いのは何となく分かって頂けると思います。しかし地点A周辺だけをガン見していると余程反射神経が強くない限りは押し遅れてしまうので、「地点Aとそこから少しだけ伸ばした領域」が視界に入っていると押し遅れを防ぎつつタイミングを取り易くなります。

というわけで判定ラインが視界の下の方にしっかりと映る位置まで目線を下げ、難易度の低い譜面で目押しを行います。意識的に判定ラインをガン見しない限り判定ラインより上の領域も自然と視界に入るはずなので前述の要件は最低限満たせるはずです。

意図的にピカグレを取れる感覚が出て来たら、そのまま少しずつ目線を上げて行き、見ている位置や落下速度と打鍵タイミングの関係を把握して行きます。この時どうしても過度な遅らせが必要な場合は判定位置を上げてもいいかもしれません。

2つ目はリズム押しを徹底的に意識する事です。

ビートマニア音ゲーなので音楽のリズム通り正確に打鍵できれば理論値が取れます。(音楽に合わせて叩けば、ではない点に注意)

リズム押しでピカグレをキープしつつ目押しの方に気を配れば「あ、見えてからこれくらい遅らせれば光るんだな」という感覚を掴み易いです。

低速の認識について

ざっくり言うと「見えている」中から「見る」ノーツ、認識に使う分を選択する力を鍛える、という事になります。瞼SUDはそれを助ける手段です。

白数字も緑数字も少なくHS実数値が高い状態では、半減ソフランの状況下でも多少の目線の上げ下げで認識に支障の無いノーツ情報量を保てますが、ガン下げ等でHSが下がりノーツ間隔が詰まると必要以上にノーツが視界に入って来てしまい、情報が渋滞し何処から手を付けて良いのか分からなくなる、というのが低速で譜面を見切れなくなるメカニズムです。読書で例えるなら、ページ全体が目に入って来てしまいこれから読む文章に焦点を当てられない状態です。


具体的な練習法です。

緑数字は画面にノーツが表示される時間なので、FHSでこれを固定したままHSを下げればレーンカバーも連動して下がります(実際の挙動はレーンカバーの上下に対応してHSがヌルヌル動く、という感じですが)

つまり、緑数字を平素の値に固定したまま、ノーツの詰まり具合が半減ソフランの時と同様になるまでレーンカバーをグッと下げると、半減ソフランに対応する時に再現すべき視界が展開されます。前述の読書の例えで言うなら、余計な文章を紙で隠して次に読む文章に集中し易くした状態です。

まずはその状態でプレーして(緑数字は変わらないとは言え相当詰まってるので最初は見切り辛いとは思いますが)、詰まったノーツを下から順に押す感覚を養います。そして実際に半減ソフランに対応する際は目線の固定(と、必要なら瞼SUDや眼鏡SUD)でその視界を可能な限り再現する、という感じです。

これと並行してera(step mix)穴や卑弥呼灰など、緩めの減速を含む譜面で実践経験も積んで行くと効率良く理解が進むかと思います。


また、打鍵をリズムに乗せる事を意識する、すなわちリズム押しを鍛えると低速の認識にも多大な恩恵があります。

叩くリズム(手/指を動かす速さ)が予め分かっているので視界からそれに関する情報を得る必要が無く、叩くノーツの配置とその順番だけを視界から拾えば良いのでパニックに陥るのを防いでくれます。

SDVXの「音に対する判定タイミング設定」に関する気付き

SDVXにおいて「ノーツが物理的に認識できない」という症状に悩まされていました。

何言うてんねんって思うかもしれませんがコレかなり深刻なんです。レーンの奥の方にまで目を向けているのに、目の前にいつの間にかノーツが現れ対応する暇もなく過ぎ去って行く感じ。

普通に例えるならHSが速すぎって感覚なんですがHSを下げても効果は薄く、あまりにも遅く詰まっていて精度が取り辛く、HS上げたくても上げたら余計に見えなくなる……と言った具合でほぼ詰んでいました。

筐体差に寄る所も大きいらしく、今年の6月までホームにしていたゲーセンの新筐体ではほとんど感じませんでした。ノーツが非常にくっきりと見える筐体で、画面の設定等も関係しているのかもしれません。

しかし6月にホームが閉店しまして……。他のゲーセンの筐体でプレーすると必ずと言っていいほど発症していました。

 

ところで、ボルテには判定調整が2種類ありますね。従来の反定位置を上下させるものと、最近(言うほど最近か?)実装された「譜面と楽曲

のタイミングを調整する」というもの。

後者についてどのように変わるのかイマイチ感覚的に理解できてなかったんですが、今日漸く違いを具体的に実感できました。

テンキー8と2で変更できるこの音楽タイミングの調整、体感的には擬似的にIIDXで言う所のリフトの様に作用するようで、同じHS設定でも+の方に傾けるとノーツが目の前から消えるのが早く感じるように、-だとその逆でノーツが長く視界に留まるような感覚がありました。

同じHS620でも+5に設定していた時は例の症状が出ていたのに、±0付近まで下げると例の症状が和らぎノーツがしっかりと見えるようになりました。

気付いた頃には既に疲れていて大した成果は得られませんでしたが、確実にスコアは伸びました。引き続きどのように変わったか観察して行こうと思います。